「アメリカ建国史1」 メイフラワー号 ~ぽかぽか落語~

こんにちは


おや、誰かと思ったら八っつぁん


前回は大航海時代について教わりましたけれども。


そうだけど、数学の存在問題がテーマだったから、言ってないことも、あるんだ~


なんですか?


ポルトガル、スペインは領土が広がったからいいけど、やられた方にとっては、こんな迷惑な話はない。


あ、確かにそのとおりですね


スペインがフィルピンを植民地にしてるから、日本の目と鼻の先まできてる


あ、日本もさしせまった危機だったのですね~


スペインがフィルピンを植民地にしたのは、織田信長のころだ


戦国時代だったんですね


織田信長はキリスト教布教を容認していたが、豊臣秀吉は、バテレン追放令をだし、要はカトリックの布教を禁止した。


フィルピンが植民地にされてるんですから。カトリックの布教を禁止するのもわかりますね~。


ポルトガル人が日本人女性を奴隷として連れて行ったので、秀吉が激怒し、バテレン追放令をだしたともいわれている


そりゃ、怒りますよね~


当時日本は、鉄砲の、大量生産に成功し、鉄砲の生産量世界一位、刀や、よろいの性能だって優れていた


戦国時代の日本は軍事大国だったんですね


前回話したが。スペイン人のピサロがペルーに渡って何をしたのか。彼の一行はインカ帝国を滅ぼし、その財産をりゃくだつ したばかりか、そこに暮らす先住民を無慈悲に殺戮した。また、生き残った女性を強姦して、(泣きながら)じゅんすいな血が残らないようにした。北米に移住してきたキリスト教徒たちも、ピサロに遅れじ、とばかりに先住民を殺害した。移民当初は「100万人はいた」こう推定される先住民は、1万人足らずに減った。(泣きながら)あ自分でも、話していて、悲しくなる。


(泣きながら)隠居さ~ん、泣かないでくださ~い。99%の99万人の先住民がいなくなったのですね~


そして、カリブ海に浮かぶ島々の先住民は、島によっては、1人残らず殺戮されている。たとえば、ドミニカの南、マルティニーク島は「花の島」こう呼ばれるくらい、美くしい島だが、先住民で生き残れた者は1人もいない。(泣きながら)あこれも、話してて、涙がでる


(泣きながら)隠居さ~ん、泣かないでくださ~い。悲惨ですね。


ところで、今日は何しにきたんだ


いや、隠居さんに、アメリカ建国史について教えてもらいと思って、きたんですよ~。


勉強熱心だな~


いや、ぽかぽかが落語を一本撮ってきてくれっていうから


え!?カメラがまわってるのか


いえ、映像はなくて、録音機がまわってます、iPhoneなんですけど


なんで、アメリカ建国史なんだ


日本教について、落語を作ろうとしたら、キリスト教も知らないといけないんですけど、民主主義も知っておかないといけなくて、キリスト教も難しいけど、民主主義も難しくて、民主主義についてはアメリカは避けてとおれなくて、アメリカ建国史はやる予定がそもそもなかったから、白人や、キリスト教、つまりは「世界史のうみをだすこと」これを無理やりテーマにして、隠居さんが話してくれる。


お前、なんでわたしがはなすことが、もう決まってるんだ。


予定説なんです。


そうなのか。


ぽかぽかがまずやりたかったことは、隠居さんは一瞬しか出てないんですけど、以前のアドラー心理学だったみたいで。けども、ぽかぽかは前回の大航海時代を気に入ってますよ


そいつは、けっこうなことで


自分の落語を聞いて、自分で笑ってますよ


おめでたいやつだな


収録長かったですよね、ノーカットですし


たくさん喋ったな、あれを撮り直しするとなったら、辛いものがあるな~。アメリカ建国史といっても、歴史は浅いが、どこまで語るか、きりがないからな。ワシントンからリンカーンまでかな。ところで、前回誰がアメリカ大陸を、発見したか覚えて、いるか?


マゼランでしょ?


お前、だから、いつも何を聴いてるんだよ


冗談ですよ。コロンブスですよね。


そうだ、コロンブスだ。コロンブスも先住民を奴隷にした。要は悪人だ。


世界史の英雄をそんなこと言っていいんですか


世界史の英雄じゃないだろ。ヨーロッパ人の英雄だろ。先住民の子孫や、全然関係なくても、ずっと文明が栄えていたイランや、イラクのバグダッド、サウジアラビアのメッカあたりの人は、コロンブスを英雄だというのか。


隠居さん、今日は強気ですね


まあ、それでも何かが必ず善というのもなければ、何かが必ず悪というわけでもないがな。だが、コロンブスは当時カリブ海には存在しなかった伝染病もつれてきている


そうなんですか。


ヨーロッパ大陸は横長の大陸だ。アフリカ大陸は縦長の大陸だ。


ヨーロッパは横長、アフリカは縦長。ヨーロッパはカレーパンマンで、アフリカは食パンまんですね。


カレーパンまんはインドじゃないのか?


隠居さ~ん、面白いです~


ヨーロッパのような横長の大陸は、移動してもいどが同じ、つまり。北緯とか、南緯とか。いどが同じだと、気温や季節など気候が同じ。ヨーロッパ大陸は横に移動しても気候が同じだから、

農業で成功したノウハウを広げやすかった。


ヨーロッパ大陸は横長なので、横に移動しても気候がかわらないので、農業のノウハウを広げやすかったのですね。カレーパンマンは農業に適してるんですね~。


カレーパンまんはインドだ~。しかし、アフリカ大陸は縦に長いので、移動すると前の土地では成功した農業のノウハウが通用しなかった。だから農業の発展がすすまず、アフリカは農業から狩りに戻ったりもした。


アフリカ大陸は農業がすすまず、かりの時代に戻ったりもしたのですね~。食パンマンは、マンモスの、時代に戻ったりしたんですね~


そんなにも時代は戻ってはいない。そして、ヨーロッパは農業が発展すると、狩りと比べ食べ物の保存ができるようになった。家畜への餌もできるので、ヨーロッパの方が家畜の農業も浸透した。


カレーパンマンは、チーズとかも、浸透したのですね~


お前、チーズとか言って、怒られるぞ。そうすると人口が増えた。家畜がますます増え、家畜は強いウイルスをもった。家畜がウイルスをもつことと、それと、人口密度が増えたことで、ペストなどの感染症がヨーロッパを苦しめた。


家畜もそうですけど、人口が密集すると、病気もうつりやすいんですね~、バイキンマンがきちゃったんですね~


しかし、1度ウイルスが蔓延すると、ヨーロッパ人には感染症の免疫ができた。


ヨーロッパ人は免疫というアンパンマンに助けられたんですね~


こうして、アメリカ大陸にヨーロッパ人が渡った時には、意図せず、ヨーロッパ人が生物兵器になっていた。ヨーロッパ人は抗体ができてるので何の問題のないウイルスも、先住民にとっては抗体ができてないので深刻であった。


あ、ヨーロッパ人がバイキンマンになっちゃったんですね~


バイキンマンだったら、まだ、かわいいかもしれないな~。そ~れより、アンパンマンとか、良い子の見方をこれ以上例えに出さないでくれ。先住民はヨーロッパ人の銃による殺人よりも、感染症で亡くなった数の方が多いといわれている。先住民に感染症で圧倒的なダメージを与えることができた。


マリオが、ファイアーボールではなくて、スターを使ったみたいになったんですね~


お前、もっと、はんようてきな、例えはないのか~


ヨーロッパ人自らが意図せず、感染症で先住民の人たちに深刻なダメージを与えてしまったのですね。感染症をうつすのはよくないですよね。せめて、マスクを着用して攻めていったらよかったのに。感染症にかかった人が、うつさないためにマスクを着用するのは、エチケットですよね


お前、攻め込むときにマスク着用なんて、いいことを言うな確かにマスクを着用して攻めなければならなかった。当時マスクがあればだがな。あと手洗いやうがいも必要だったな。


それにしても、ヨーロッパは横長だったから農業が拡大し、力をつけましたけど、同じ横長の中国は、どうして発展しなかったのですか?


同じ横長でも、秦の始皇帝の頃に中国は統一してしまったので、ヨーロッパのような競争はおこらず、分裂しても、また統一されて、中国内での一種の鎖国状態となっていた。鎖国状態だから、ヨーロッパと比べて力をもつことができなかった。しかし、現代ではグローバル化より、閉ざされた状態の方がイノベーションが起こりやすく、中国ではアリババやテンセントなどの企業が躍進している。


トランプもアメリカファーストをかかげ、グローバル化ではなく、反グローバリズム、自由貿易ではなく、保護貿易をすすめてますよね。


各国がどのような政策を行うのか、それは国民にとって、とても大事だ。今おかれている環境がその人の人生のほとんどを決めるからだ。今は環境がよくても、後から悪くなることがある。逆に今は環境が悪くても、状況が変わりそれが活かされることもある。ヨーロッパは家畜から、感染症という逆境を招いたが、生物兵器という武器も生まれた。中国も閉ざされた社会だったが、現代ではイノベーションを起こしている、日本も、今では少子高齢化という逆境かもしれないが、諸外国も少子高齢化を迎えた際の強みになる可能性がある。


本当によくわかりました。それでも、コロンブスが感染症をもっていったのは、本当に迷惑なはなしですね。


先住民の人の気持ちになってみろ。ヨーロッパ人にとってペストは天災かもしれないが、先住民にとって感染症は人災だ。コロンブスもマスクを着用すべきだったな~。


手洗いとうがいもですね


10月の第2月曜日は、コロンブスのアメリカ発見を記念する日であるコロンブス・デーだ。しかし、この日はインディアンに対する領土りゃくだつと虐殺の始まりの日であり、「インディアン虐殺の日」として抗議活動も行われている。


10月の第2月曜ですか。そして、前回伺いましたが、マゼラン艦隊は南アメリカで海峡を見つけて、世界一周をしたんですよね。


そうだ。前回話したが、フィリピンでマゼランは殺されたが。フィリピンを占領しようとしたのだから、人の土地に勝手にせめてきたんだから、反撃されて当然のはなしだ。ちなみに、南米ではポルトガルはブラジルを植民地にした。


ポルトガルはブラジルを植民地にしたのですね


スペインは残りのアルゼンチン、チリ、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、トリニダード・トバゴ、パラグアイ、ウルグアイ、そのほかメキシコ以下を植民地にしている。


南米はブラジルだけポルトガルが植民地にし、あとはスペインが植民地にしたのですね~。


ポルトガルとスペインの両国の間で領土争いが起きないように、トルデシリャス条約が結ばれた。この条約をとりまとめたのは、ローマ教皇アレクサンデル六世だ。スペインもポルトガルもカトリックのキリスト教圏だから、ローマ教皇の力が絶大だった。


国ではなく、カトリック教会の方が権力があったのですね~


この条約は、地球を二分割した。大西洋の上に線を引き、東側がポルトガル、西側がスペインに属するというものだ。その線から東側に属していた部分が現在のブラジルだ。南米大陸のほとんどは、線から、西側に属していたためスペインが植民地化をなしとげた。


ローマ教皇が、あられちゃんの、地球割りをしたのですね。からてのレンガ割りみたいに、地球を真っ二つに割っちゃったんですね、ローマ教皇も、あられちゃんも力がありますね~


あられちゃんは、ロボットだからな。 そのため、南米の右の方のブラジルはポルトガルが領有し、左側など、その他の大部分はスペインが領有した。ポルトガル語はスペイン語に似ているから、南米は全てスペイン語になったといってもいい。ポルトガルとスペインはイベリア半島に位置するから、メキシコ以下はイベロアメリカとも呼ばれる。今では、その人たちがアメリカに入ってきて、ヒスパニックと呼ばれている


そうですか。


心理学者の岸田秀先生は、「メキシコからの不法移民など、南米から移り住んだヒスパニック系は、本人は白人のつもりのようであるが、以前からのアメリカ人にはなかなか白人と見なされないようである。」こう述べている


どういうことですか?


おおまかにわけると、人類には黒人、白人、黄色人の三種類の人種があるということになっているらしい


らしいとは、どういうことですか?


この三じんしゅ理論は近代ヨーロッパにおいて成立した理論で、そのおおもとは、旧約聖書のノアの方舟物語にあるとのことだ。すなわち、ノアの三人の息子、ヤペテ、セム、ハム、それぞれの子孫が白人、黄色人、黒人になったとされている。ということは、科学的理論ではないということだ。


旧約聖書がもとだから、科学的ではないということですか


白人と非白人との境界は、時代、場所、人によってかなり変動する


は~


われわれ日本人は一般に、スペイン人や。ユダヤ人やロシア人を白人だと思っているが、ナチス・ドイツによれば、ゲルマン人だけが純粋な白人で、ユダヤ人はセム族である。

ロシア人なんかは、フン族やモンゴル人、トルコ人と同じくアジア人であった。これが、ナチス・ドイツの考えだ。


は~


ナポレオンが最初に言い出したらしいが、フランスではピレネー山脈を越えればヨーロッパではないと言われており、スペイン人は、ヨーロッパ人とか、白人とかではなく、むしろアラブ人とされていたようである


スペイン人は、アラブ人とされていたんですか~


アメリカでは白人の範囲はもっと込み入っていて、初めは、イギリス系だけが明確に白人とされていた。


あ~、難しい~。


難しいよな


暑いところに住んでるから黒人、寒いところに住んでるから白人、こうじゃないんですか


ようは、白米なのか、玄米なのかは、時代、場所、人の見方によってかなり変動するということだ


嘘だ


ちなみに、イベリア半島は700年間イスラムに支配されていた。


ポルトガル、スペインは700年間イスラムに支配されていたんですか。


そうだ。しかしイスラムは寛容だから、キリスト教からむりやりイスラム教に改宗を促していない


そうですか


アメリカより北はカナダとアラスカしかないが、カナダはイギリスの殖民地となり、アラスカは、ロシアからアメリカが購入し、カナダの西にアメリカがあるという、いびつな地図となっている。


たしかに、アラスカは、アメリカなのに変な位置にありますよね。自分の家の中を移動するのに、カナダさんという、お隣さんの敷地に入らなければならない、みたいな。


お前、カナダさんって、日本人の苗字みたいじゃないか~。まぎらわし~。


どうして、ロシアはアラスカをアメリカに売ったんですか?


ロシアがアメリカにアラスカを売ったのは、日本でいえば、徳川慶喜が大政奉還をした、としだ。その前に3年間のクリミア戦争で、ロシアがイギリスとフランスによってぼこぼこにされている。ロシアが弱っていたころで、財政も悪化し、アラスカの隣カナダは、世界最強の大英帝国の領土だから、ロシアは当時先進国のアメリカを緩衝地として、イギリスとのクッション材にしたかったのだろう。


クリミア戦争ってなんですか?


あ、どんどん脱線していく。当時オスマン帝国の支配下にあった、黒海の北岸にありウクライナの南部クリミア半島に、ロシアが南下してきた。


何をしてきたんですか?


南下したきたんだ。


だから、何をしてきたんですか


南下したきたんだ。


だから、何をしてきたんですか


南下したきた。南に下ってきたんだ


あ~、「何か」してきたんでなくて、「南下」してきたんですか


お前~、わざと聞き間違えただろ~、時間を返してくれ~。ロシアは凍らない港がほしいから、南下したがるんだ。


黒海をもとめて、クリミア半島の方に行きたがるというのは、クリミアムマインドですか?


それは~、違う。クリミアムマインドは海外テレビドラマだ。FBI行動分析課のはなしだ


黒海の北岸にありウクライナの南部クリミア半島とのことですが、「黒海」ってなんですか?


「黒海」は法律を作るところだ


んん?嘘だ。それは、「国会」でしょう。黒海と国会でイントネーションが違う。


黒海はキャビアがとれるところだ。黒い海と書いて黒海だ。


「くどい」海というのは、何回も何回もナンパする海ですか?


その「くどい」じゃない、しかも、女性をくどくなんぱと、海の中で遭難するナンパがかかっている。分かりにくく、適切ではないけど、奥の深いぼけだ。キャビアが黒いから黒海と呼ばれているんだ~


んん?嘘だ。キャビアが黒いから黒海は、嘘だ。


だけど、黒味を帯びた海水に名前が由来している。黒味の原因は硫化鉄であるとする説と、地中海よりも豊富な微小藻類であるとする説がある


そうですか


ちなみに、有名なヤルタ会談もクリミア半島南端に位置し黒海にのぞむ、ヤルタで行われた。


そうなんですね


ロシアが南下してきたから。えいふつがオスマン帝国を支援し、結局はロシア対、えいふつの戦争となり。イギリス人のナイチンゲールが敵味方関係なくけが人のかんごをし、クリミアの天使として有名になった。また、病院での兵士の死亡率が40%前後から2%前後に引き下げられた。


アフリカに、ナイジェリアとか、アルジェリアとかありますけど、ナイチンゲールじゃなくて、アルチンゲールという人はいないんですか?


お前、もう、何もいうな。ちなみに、なんでもあるのがナイジェリア。なんにもないのがアルジェリアだ。


そうですか~


行ってみたらわかる。アルジェリアは治安が悪いので行かない方がいいがな


クリミアの天使、ナイチンゲールは有名ですよね。それにしても、明治維新の直前にクリミア戦争があったんですね


もっといえば、クリミア戦争は、ペリー来航のころだ


そうですか~


アメリカ大陸の話に戻るが、植民地を拡大しようとした国、ポルトガルとスペインはカトリックの国、イギリス、フランス、オランダはプロテスタントの国だ。カトリックは、ばかに、布教してくる。商売だけしたいのがプロテスタントで、布教「も」するのがカトリックだ。それもプロテスタントがあらわれたことからだ。プロテスタントに対抗するためにカトリックは、ばかに、布教してくる。


ばかに布教してくるんですね~。日本にもイエズス会のザビエルがカトリックをもたらしましたからね。カトリックとプロテスタントの違いはなんですか?


カトリックとプロテスタントは別の宗教といってもいい。


そうですか。


キリスト教を教える教職者のよび方は、カトリックはしんぷ、プロテスタントは牧師だ


プロテスタントは牧師、ボクサーなんですね、プロテスタント、つまり抗議する人がボクサーなんで、カトリックのしんぷは、しんぷあいですね~


覚えやすい。プロテスタントは聖書を絶対的なものとして扱うが、カトリックはローマ教皇を頂点とする。カトリックは識字率が低い時代、つまり、ほとんどの人が文字をよめない、聖書をよめない時代に広がっている。だから聖書ではなく、カトリック教会のローマ教皇を頂点とする。


(笑いながら)ローマ教皇が頂点なんですか~。有頂天ですね。


おもしろい。


カトリックは聖書ではなく、教会のローマ教皇の方が大切なんですね


ルターがドイツ語で聖書を翻訳している。当時、民衆が、聖書を読めたらカトリックは都合が悪かったのではないかと思う。


どうしてですか


聖書に書いてないことばっかり言ってたからだ


そんなこと言って大丈夫ですか


いつでも、YouTubeをひっこめる準備はできている


そうですか~。


ルターがドイツ語で聖書を翻訳しているなんて、カトリックにとっては嫌がらせを受けてるようなものだ。フライデーにすっぱぬかれたか、文春砲をくらうようなものだ。


文春砲ですか。


あることないこと書かれたのではなく、あることあることを書かれた。ルターはその死にいたるまで、自ら、やくこうをかいこうし、それぞれのばんに序文をふした。新約聖書を訳し、旧約聖書のモーセ五書、歴史書、詩書、創世記と次々と出版していった。


文春砲の第一弾、第二弾、第三弾みたいなものですね。これはカトリック事務所も活動休止を検討せざるを得ないですね。初めて聖書を読んだ人は驚いたでしょうね。聖書のどこにカトリック教会の教えていることが書かれているのか。


カトリックは、せんれいや、せいたいはいりょ、油を使うことなどいくつかのひせきを行う。つまりじゅじゅつ。要は簡単にいえば、おまじないのようなことをすれば、神の許しを得ることができるという教えだ。そんなことは聖書のどこにも書かれていない。教会がお金稼ぎのために勝手につくったんだ。


お金稼ぎですか~


その際たるものが免罪符だ。教会から免罪符を買えば、罪の許しをもらえるものだ。現代で罪をつぐなうのは刑務所の中だろ~。免罪符で、罪の許しを売る、商売をするなんて、現代で考えれば、こんなあやしい商法はない。幸運をもたらす怪しい水や、健康がよくなる怪しい水のようなものだ。逆に考えれば、こんなあやしいものが売れるはずがないところを、免罪符を売ってたんだから、営業の際に、何回も何回も断られていたはずだ。当時のカトリック教会の営業力というか、営業する人の断られても売るというメンタルは強かったと思う。


免罪符を売る人のメンタルまで考えるんですか。隠居さんは想像力が豊かですね。


カトリックの免罪符の販売員にスポットを当てた、落語を作ったら面白いと思う


そうかも、しれないですね~


「免罪符や政談」という人情噺や、「免罪符かご」という滑稽噺なんかいいと思う


免罪符を売るのに苦労するという噺ですね。面白そうですね。


話は変わるが、こんなジョークがあって。「金持ちになる方法を教えてやるから1000フランくれ」といわれて、聞いてみたら「俺とおなじことをやれといわれた」


面白い~。免罪符について、いよいよルターが立ち上がって抗議したのは有名ですよね。


カトリック教会に「95箇条の論題」というのを、提示している。95も批判を書かれてみろ。めんどくさいぞ~!。そんなにも批判される方も、よくなにのかもしれないが、95も書く方も、書く方だ。こういってしまったら身も蓋もないがな。


ルターは文春砲ですね。もうカトリックも。「ごめんなざ~いふ」という感じでしゃうね。ところで、隠居さん、免罪符ってどこに売ってるのですか?


お前、買うつもりなのか


少しでも、幸せになりたくて


あ、お前はほんとうに、救われないばかだ。


でも、どうやって、免罪符を売ろうって、決まったんですかね~会議かなんかで決まったんですかね~「越後屋~、おぬしも悪よの~」みたいな感じで決まったのですかね、それとも、日本企業みたいに、そのときの空気で決まっちゃったんですかね~


カトリックとプロテスタントの違いだが。あとは、カトリックは、神様は奇跡を起こしてくれるという考えだ。


プロテスタントは違うんですか?


プロテスタントは、神様は奇跡を起こすのではなく、あらかじめ、この宇宙をつくる前に、決めているという考えだ。ところで、アメリカ建国史のはなしだが、スペインのイサベル女王のめいを受けたコロンブスが西インド諸島にとうたつした。どんぶらこ~、どんぶらこ~と、大西洋をわたったんだ。


違う、どんぶらこ~は違う、どんぶらこ~は桃太郎です


アメリカ大陸の存在がヨーロッパに知れ渡った。そして、スペインは黄金を発見するということで北アメリカを探検しにでたが。それは目的として失敗に終わり、北米には手が回らず、中南米に進出した。


スペインは北米には手が回らず、中南米に進出したのですね。


メキシコと国境をなし、米国南部に位置する大きな州のテキサスや、米国南東はじに位置し、片側は大西洋に面し、もう一方はメキシコ湾に面するフロリダあたりを植民地化するにとどまった。


テキサスは、テキサスレンジャーズにダルビッシュが所属してましたよね。そして、テキサス最大の都市はヒューストンですよね。ヒューストンとホイットニーヒューストンってどっちが有名なんですか?


わからない


フロリダについては、フロリダ半島南東の先端には国際都市マイアミがありますよね。イチローもメジャー3000本安打はマイアミマーリンズに所属してましたよね。そして、ゴッドファーパートⅡの悪役「ハイマン・ロス」はマイアミのドンで、パートⅡではマイアミや、キューバーも舞台でした。


そうだな、ゴッドファーザーパートⅡは家族の物語だ。組織が大きくなるにつれ、家族との絆が強くなる、ロバート・デ・ニーロ演ずる父のビトー・コルレオーネ。それと対象に、組織が大きくなるにつれ、家族の心がはなれていく、アル・パチーノ演ずるマイケル・コルレオーネ。ロバート・デ・ニーロと、アル・パチーノが共演するというかいえん。物語だけではなく、音楽、映像、どれをとっても素晴らしい映画だ。


そうですね~。そして、スペインは、北米では南部に位置するテキサスや、南東はじに位置するフロリダを植民地化するにとどまったのですね。要はスペインはアメリカの下の方のテキサスと、右下のフロリダを領有したのですね。


一方、イギリスやフランス、オランダなどの新興諸国は、スペインに遅れて海外に進出していった。どんぶらこ~、どんぶらこ~


違う、どんぶらこ~は違う。イギリスやフランス、オランダはプロテスタントの国ですよね。フランスもプロテスタントの国なんですか?


フランスは神聖ローマ帝国が嫌いだからプロテスタントになった。


そうですか


アメリカ進出に積極的だったのはイギリスとフランスだ。そして、イギリスはアメリカ北東部にあるマサチェーセッツ州の州都で、同州最大の都市ボストンを中心とするニューイングランドに進出した


小室直樹大先生がマサチューセッツ工科大学で研究生活を送ってますよね。最も古く権威あるエリート名門校の1つですよね。


そうだ。


ボストンといえばレッドソックスですよね。上原や松坂が所属した。


松坂はレッドソックスに移籍する際にポスティングシステムで、約60億円が西武ライオンズに支払われた。残りの半分が複数年契約の松坂に支払われた。野球でも、牛でも、松坂は高級なんだ。


つっこんだ方がいいのですか。要はイギリスはアメリカの右上の方のマサチェーセッツ州を領有したのですね


フランスはアメリカひがし海岸の領有を宣言し、その後、セントローレンス川をさかのぼってカナダを領有した。そして、スペインが領有するテキサスとフロリダの間にある、米国南部の州、ルイジアナに植民地を築いた。ルイジアナは太陽王ルイ14世にちなんだ名前だ。


ルイジアナは太陽王ルイ14世にちなんだ名前なんですね。そして、要は、フランスは、まず、カナダや、アメリカの右の方を領有し、そして、ちょうどスペインが領有していない、アメリカの下の方の真ん中を領有し、そこがルイジアナとなったんですね


オランダはマサチェーセッツより北東のニューヨーク、当時の名前はニューアムステルダムや、その次に北東のニュージャージーに植民地を築き、スウェーデンは東のデラウェア州に植民地を築いた。


オランダは、イギリスよりさらに右上のニューヨークやニュージャージーを領有したのですね。ニューヨークは、当時ニューアムステルダムだったのですね。アムステルダムはオランダの首都ですよね。ジョークがありますよね。病院の看護士の会話で。あの205号室の盲腸の患者さん、剃るときに見たんだけど、アダムて彫ってあるのよ。盲腸の患者さんアダムて彫ってあるのよ。めったに見れないから、あなたも見てきなさいよ。わかりました。みてきました。どうだった?アダムって彫ってあった?アムステルダムと彫ってました。


つっこんだ方がよいのか。解説した方がよいのか。イギリスの話に戻るが。当時イギリス国教会の弾圧を受けたピューリタン102人は、


すみません、二つ質問です


なんだ?


ピューリタンとイギリス国教会ってなんですか?


ピューリタンは、イギリス国教会の改革を唱えたキリスト教のプロテスタントだ、カルヴァン派の大きなグループだ。ピューリタンは、清潔、潔白などをあらわすピューリティに由来する。もともとはバカ正直などの意味でけいべつ的に使われていたが。自らもピューリタンと称するようになった。日本語では清教徒と訳される。清教徒革命の担い手となった。


ルターとカルヴァンって、どこか、違う主張があるんですか?どっちの方がキリスト教を理解してるのですか


ルターは救われるには信仰だけあればよく、善行は必要ないと言った。カルヴァンは、救われるか否かは生まれる前から神があらかじめ計画によって決定しており、人間の一切の意思も努力も救いに無関係と唱えた。


そうなんですね


どっちがキリスト教を理解しているかは明々白々だ


そうですか。


分かってないだろ


分かってないです


「すでに救済の決定はなされている」というのが予定説の考えだ。


はあ


具体的にはいつ神が救済の決定を下したかは天地創造の以前であるとされる


天地創造の以前ですか?


そうだ。人間、生まれるずっと前から救済の決定は下ってると聞かされて、「はい、そうですか」。こう素直にうなずけるか?そんな人がいたら、そっちの方が不思議というものだ


天地創造以前、生まれる前から救済されるかどうかが決まってると聞かされて「はい、そうですか」とはならないですよね。けど、落語にでてくる与太郎なんかに、お前が救われるかどうかは、お前が生まれる前から決まってるなんていったら、「あ~、だったら、仕事しなくて、いいな」、なんてなりそうで、受け入れるかもしれないですね。


そうかもしれないな


では、生まれるずっと前から救済の決定は下ってるという、カルヴァンの予定説は間違ってるんですか?


何を言ってるんだ。キリスト教のゴッドは「唯一にして絶対の神」なのに、ルターのいう、救われるには信仰だけあればよく、善行は必要ない、つまり「信じるものは救われる」はおかしいというか、矛盾していると思わないか。


んん~?


人間が神を信じるんだろ、信じるものは救われるは、人間が信じれば、救われる。人間が救うことをできるということだろう。これは「神は絶対にして、すべてを決定する」という教説と、あいいれないだろう。神は絶対にして、すべてを決定するんだ。「信じるものは救われる」と、「神はすべてを決定する」は矛盾するだろ。


んん~?わからない~


つまり「信じようと、信じまいと、救われる人間は救われるし、救われない人間は救われない」ということになるだろ~。


わからない~


だから、予定説にいきつくんだよ


んん~?


結論をいうと、新約聖書「ローマ人への手紙」を書いたパウロが答えをだしてる。


ああ~聞きたくない


「誰が神を信じ、誰が神を信じないか」も神が決定するだ。


ああ~。


神を信じる人、クリスチャンはあらかじめ救済が決定し、そうでない人、異教徒は救済されないことが最初から決まっているんだ。


ああ~。やっぱり聞きたくなかった。ああ~。キリストの言った「隣人を愛せよとはなんですか?」


神と隣人への愛は無条件でなければならない、しかも「無条件の愛を」規範の中の最上位においたところが、イエスの一大独創なんだ。無条件の愛とは、分かりやすくいえば見返りを期待してはならないということだが。しかし。隣人への愛の隣人なんだが。


ああ~聞きたくない


キリスト教は、神と隣人への愛を説く宗教であるが、あくまでも同信の人間に限る。こんなことは言いたくないが、神を信じない異教徒は、もはや人間ではない。(泣きながら)その実例は旧約聖書「ヨシュア記」の中に示されている。私も喋ってて、悲しい気持ちになる。


だったら、しゃべらなかったら、いいじゃないですか~。隠居さ~ん、泣かないでくださ~い。


一方で、マザーテレサが、インドでその一生を無償奉仕に捧げた、献身的な博愛精神には、かぶとを脱がざるをえないだろう。先ほど話に出たナイチンゲールもそうだ。隣人への無条件の愛の実例は、まことに異教徒の我々をして感動せしむものがある。


無条件の愛は素晴らしい面がありますね~。


けど、ルターとカルヴァンについて、はっきりしていることがある


なんですか


顔のインパクトが強いのは、カルヴァンよりルターだ。


そうですか。とんでもない内容が入ってきましたね


お前、お前がカルヴァンとルターについて聞くからだ。キリスト教の病理については、小室直樹大先生が分かりやすく書いてくれてるんだ~。ピューリタンは、イギリス国教会の改革を唱えたキリスト教のプロテスタントである


イギリス国教会ってなんですか?


イギリス国教会は、イングランド王ヘンリー8世から説明しなければならない。ヘンリー8世は。すごいぞー。とてもYouTubeでははなせない。


そうなんですか!


ヘンリー8世が主人公のザ・チューダーズ、背徳の王冠という海外ドラマは、すごく上品な作風にしている、おそれいった。


おそれいりましたか


というわけで、詳しくはいえないが、ヘンリー8世を主人公に、イギリス宗教改革がおこり、イギリス国王を首長とする教会がイギリス国教会だが、イギリス国教会はカトリック教会とは、たもとをわったプロテスタントにあたるが、同じプロテスタントのピューリタンとは対立し、名誉革命後はイギリス国家宗教として確立した。イギリス国教会は、キリスト教を牛耳ってたカトリック教会から独立したんだから、ヘンリー8世はある意味とんでもない功績がある。


そうですか


いよいよ、アメリカ建国史に入るが


今まで何をはなしてたんですか~


いろんなことだ。


そうなんですか~


当時イギリス国教会の弾圧を受けたピューリタン102人は、メイフラワー号でイギリス南西部プリマスから新天地アメリカに旅立った。どんぶらこー、どんぶらこー


違う、どんぶらこ~は違う。どうして、イギリス国教会の弾圧を受けたんですか?


当時30年にもわたる、あまりにも悲惨な、カトリック対、プロテスタントの宗教戦争、いわゆる最後の宗教戦争の真っただ中で、宗教はほどほどにというふうになっていく。「そんなのはいやだ~と」いう宗教原理主義者が、メイフラワー号に乗ってはるばるアメリカ大陸に渡った~。


宗教原理主義者ですか~


66日の苦難の航海の末、マサチューセッツ州プリマスにたどり着いた。どんぶらこ~、どんぶらこ~と大西洋を渡った。


違う、どんぶらこ~は違う。


彼らはピルグリムファーザーズと呼ばれる。


ファーザーズは父という意味で分かりますが、ピルグリムって何ですか?


ピルグリムは「巡礼始祖」の意味だ。


じゃあ、巡礼始祖の父って意味ですか、ピルグリム・ファーザーズなんて、始祖に、父を、合わせて、大げさな名前をつけてましたね~。


彼らは、アメリカ開拓の先駆けであり、中心となる。インディアンの助けによって厳しい冬を乗り越えた彼らは、あくる秋に多くの収穫に恵まれた。彼らはインディアンを招待し、神の恵みに感謝して一緒に食事をとった。


インディアンを招待して、食事って、ホームパーティーですよね。好きですね~、欧米はホームパーティー。


アメリカの祝日11月の第4木曜日で七面鳥を食べる習慣がある。それが感謝祭だ。ピルグリムファーザーズの最初の収穫を記念する行事となった。


11月の第4木曜日ですか~、見習ってその日は骨付きどりを、食べるようにしますね~


どうして、まねをするんだ。そして、彼らは「法に服従する」これを誓った。このメイフラワー誓約に41人が署名した。


メイフラワーせいやくって、せいやく会社ではないんですよね~。アステラス製薬とか。メイフラワーせいやくって、ありそうな名前ですね~。フラワー薬局みたいな。


薬のせいやくではない。誓約書を作ったんだ。


誓約書を作ったって。好きですね。契約書。日本人とは大違いですね。日本人なんて、契約書の中に、グレーゾーンの部分になると、双方の協議をもって決議すると書かれてある、「だったら契約書の意味ないじゃん」こういうの好きですよね~。たまむしいろ~。わをもってとうとしというか、いいですよね、そうゆう日本人のみんなで、きめようというところ。それにしても、誓約書に、メイフラワー号、船の名前をつけたんですね。


この文書がアメリカの国の形となった。見渡す限りの荒野に降り立った彼らは厳しい冬を迎えた。寒さと病気のため半数以上の人が死亡した。インディアンの助けによって生き残った人々は理想社会の建設に向ってひたすら働いた。ほどなく、インディアンとの紛争が始まった。当初は友好的だったインディアンも増え続けるイギリス人移民に土地を奪われ怒りを爆発させた。


そりゃいやですやね~。仲間と常連でいってたあんまり客のいない、美味しい居酒屋。急にいちげんさんが入ってきて、まあ、はじめは、どうでぃ、この居酒屋、美味しいだろうと、やってるうちに、そいつが毎回団体で、かしきりみたいなことを、したってことですよね~。怒りますよ~、それは~。


イギリス人達は邪魔者となったインディアンを虐殺した。


貸切客が、元々の、常連客を出入り禁止にしたのですか~。


(泣きながら)この征服戦争は200年以上続いた。しゃべってて、私も悲しくなる。


(泣きながら)隠居さん、泣かないでください


アメリカ人は当時100万人いたと推定される原住民が20万人を下回る大量虐殺の経験がある。


さっきは、100万人が1万人っていいませんでした?


文献によってことなるんだ。はっきりした人数は分かっていないということだ。


それにしてもイギリスからきたアメリカ人はひどいですね~。


イギリス人はオーストラリアでもひどいことを行っている。


そうですか~


それはヒトラーも青ざめるほどだ。イギリス人は、タスマニアの住民をジェノサイドした。


タスマニアですか


オーストラリアの南の島だ


ジェノサイドって何ですか


民族を滅ぼすほどの大量殺害のことだ


あ、聞くんじゃなかった。ジェノベーゼにしましょう。


私もはなしたくない。虐殺したのも、神の命令と言うのでもなく、イデオロギーと言うのでもない。タスマニアの住民は、素朴で原始人に近かったが故に、イギリス人に、少しも反抗しなかった。其の能力さえなかった。では何故、皆殺しにしたのか。キツネの代用品にされたんだ。


ああ~聞きたくない


イギリス人は、キツネ狩りが大好きだ、と言うより、ハンティングが最大の趣味ときている~。もうじゅう狩り、それは今に至るイギリス人のお家芸だ~。オーストラリアに着いたイギリス人。キツネもいなけりゃ、トラもライオンもいない。カンガルー狩りではサマにならない。これはたまらん、退屈していると、南のタスマニアには原始人がいる。これで我慢しよう、ハンティングに熱中している内に、気が付けば、タスマニア人、一人もいなくなってしまった~。


うわーーー。隠居さんも、自分でしゃべってて、泣かないでください。


こんな事をしたイギリス人、それにテレビドラマ化されたアレックス・ヘイリーの自伝的小説『ルーツ』にもある様に「奴隷牧場」まで作ったアメリカ人。イギリス人とアメリカ人はヒットラーのユダヤ人殺しを非難する資格があると思うか。


う。


ヨーロッパ人の大量虐殺について、小室直樹先生はユダヤ教、キリスト教に起因しているとみているが、別の見方もあって、心理学者の岸田秀先生の仮設だが、アフリカに人類最初の大帝国、エジプト帝国が成立する。エジプト人は黒人であった。エジプト帝国は、征服地を北に広げ、征服地から奴隷を連れて指導者に率いられてエジプトから逃亡する。この逃亡奴隷たちが何十年かの苦難の旅ののち、カナンの地、今のパレスチナに到達し、唯一審ヤハウェを信仰するユダヤ教を創始し一神教の起源となる。そして、先ほどのヨシュア記ののち、イスラエル王国を建国し、しばらく栄える。しかし南北に分裂し、北のイスラエル王国と南のユダ王国と、いずれも滅亡し、ユダヤ民族は四散する。そのうち、ユダヤ人たちは戻ってくる、ペルシャ、マケドニア、エジプト、シリアなどに支配され、そのあと、短い独立時代があるが、また、ヘロデ王の支配下で、ローマ帝国の直轄の属州となる。


ああ~、いつまで続くんですか~、このはなし~


この属州で、ローマ帝国に迎合するユダヤ支配層に対して、イエスをほうじて反抗する一軍のユダヤ人が出現する。危険人物視されたイエスは処刑される。そのあと、イエスのグループとは別のユダヤ人たちが2回にわたってローマ帝国に対する反乱を起こす第一次、および第二次ユダヤ戦争がおこる。惨敗して、ユダヤ民族は決定的に離散する。他方、イエスのグループはイエスをキリストと仰ぎ、パウロを指導者としてユダヤ教から離脱し、キリスト教を創始し、キリスト教はローマ帝国の下層民のあいだに猛烈な勢いで広がる。ローマ帝国は最初、キリスト教徒を弾圧し虐殺する。しかし、ついに屈してキリスト教を国教として採択する。それ以降、ローマ帝国はキリスト教を植民地のヨーロッパに押し付け、広める。固有の民族宗教を捨てさせられ、キリスト教を押し付けられたヨーロッパ人は屈辱になげく。それからキリスト教に対する不満はいろんな形で異端となって噴出する。ついに、ローマ帝国から、そしてその滅亡ののちはローマ教会から押し付けられたキリスト教、カトリック教に文句をつける諸宗派がヨーロッパに出現し、プロテスタント、文句や、と呼ばれる。このプロテスタントの一派、ピューリタンが迫害され、新天地を求めてヨーロッパからアメリカ大陸へと逃亡する。アメリカ合衆国が成立する。


ああ、もう聞きたくないです、あぶらあせがでてきた。ああ瞳孔がひらいてきた


要するに、アメリカ合衆国は、エジプト帝国で差別されたユダヤ人がエジプトから逃亡して、パレスチナにわたり、お、おい、八っつぁん、どこに行くんだ


ああもう、我慢の限界です、勘弁してください、お邪魔しました


ちょっと、まて、まて、追いかけるぞ~。パレスチナにわたりそこの先住民を追っ払って国を作ったが、そこでさらにいろんな異民族に、ついでローマ人に差別され、その上、ユダヤ人を差別するローマ人に迎合する支配層のユダヤ人にもさらに差別された下層のユダヤ人がキリスト教を信じるようになり、そのキリスト教がローマ帝国の下層民に普及し、その結果、ローマ帝国の国教となったキリスト教が、


ああ、しゃべりながらおいかけてくる、逃げやすそうだから、便所のそばをとおろう


ローマ帝国の国教となったキリスト教が、ずっと昔、アフリカの黒人に差別されて北の寒冷地におっぱられていたヨーロッパ人に押し付けられて普及し、キリスト教徒となった


ああ、便所の戸がうすい、パリ、パリ、パリ、パリ、パリ、パーン。割れたよ、隠居さんの声で。


キリスト教徒となったヨーロッパ人のなかでさらに差別されたキリスト教の一派のピューリタンが


便所のわれた戸から、隠居さんが顔を出して、「にやっ」と笑った。シャイニングのジャックニコルソンだ~。あそこのなやの中に避難しよう、ああ、見つかった、なやの中に入ってきた~。まだしゃべってる


差別されたキリスト教の一派のピューリタンがヨーロッパから逃亡してアメリカ大陸に渡り、そこの先住民を追っ払って建設した国である。いささかややこしいので簡単にいうと、


ああ、逃げ場がない


アメリカ人は黒人に差別された白人のなかでさらに奴隷にされて差別されたユダヤ人に差別されたキリスト教徒に差別されたピューリタンに端を発するわけで、つまり、四重の被差別のどんづまりの民族なのである。このような歴史の背景が、その抜群の軍事力と気に入らない他民族を攻撃し、虐殺し、現代世界を支配しようとしているらしいアメリカという国の思考と行動を説明するのではないかと、岸田秀先生は考えている。


助けてください、助けてください、うあああああああああ


というわけで八っつぁん、昨日は悪かったな。


隠居さん、私は、ムンクの絵みたいになって発見されたみたいですね


よっぽど聞きたくなかったんだな。そして、ここからワシントンという名政治家により独立をはたすという、ここからが面白いところなのですが、続きはまた再来週。


『史的唯幻論で読む世界史 (講談社学術文庫)』岸田秀著